こんにちは。
ヒューマン話し方教室の太田登です。

昨日は月に1回の渋谷トークジムが開催され13名が参加されました。うち体験の方は5名で、3名の方がその場で入学されトレーナーとして大変に嬉しいです。ありがとうございました。

昨日は20歳から50歳代半ばの方まで幅広い年齢層でした。生きてきた年数が受講生によって違うわけですから、お話になる内容もその経験値により異なります。

ヒューマン話し方教室の前身であるヒューマンゼミナールの創始者がよく言っていた言葉があります。私は昨日のトークジム後、お二人の体験の方に、この話をさせていただきました。

「人は話をする時、自分の中にあるものだけで勝負する」

自分だけが経験してきたこと、自分だけが持っている思い出や記憶、自分だけが読んだり学んだりしてきたこと、これらが自分の中にあるものという意味です。

人はこれを超えて話をすることはできません。

よく結婚式のスピーチを頼まれた人が慌てて本屋に走り、「好まれるスピーチのネタ」といったハウツー本を買うことがありますよね。

全く無意味です。むしろやってはいけない事です。

何故かと言うと、あなたの自分の中にあるもので勝負をせず、借り物の上着をささっと着るようなものだからです。いかにも借りてきました！と言うタキシードはみっともないだけですよ（笑）

特に結婚式のスピーチなどは、お相手や聴衆へのプレゼントです。

あなたの中にあるものだけで勝負できる絶好の場ではありませんか？あなたとお相手の間にしかない経験や思い出を、飾らずにありのままに話せばいいんです。

他の人が持っていない何かを披露し、あとは心からの「おめでとう」と溢れ出る言葉を差し上げる！これだけでいいんです。

これがあなたにしかできないスピーチの1つの見本です。

話は変わりますが、昨日のトークジムも含めて、現役受講生より体験の方のほうが長い時間お話になると言う現状があります。スピーチの時ですね。

何故でしょうか？

それは、現役受講生は受講生同士やトレーナーとの絆があるので、相手が何を求めているのかというところに意識を向けています。心地よい時間をコントロールする聴衆への思いやりを持っているのです。

ところが体験の方は、自分はこれを話したい！という自分の欲望に従って話をされます。いわば自分が！自分が！というスタンスですから、聞き手への思いやりを持つ余裕がないのです。

何も体験の方を責めているわけではありません。最初はこれでいいんですよ。

自分が変わりたい！
自分が話し上手になりたい！

この「自分が」という部分がなければ強いモチベーションは生まれませんから、最初は自分に意識を集中し、余裕が出てきてから聞き手のことを考える、と言うステップを踏めばいいのです。

余裕が出てくると言う事は、緊張が少なくなりアガリも改善されているという一つの証明だと思います。

あなたの中にあるものだけでお話しの勝負をする。そして今あなたの前にいる人を思い遣る。

この二つが出来る方は、周りから話という観点で尊敬を集めます。

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
【担当：太田 登】
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