閉じ込めらた僕〜難病ALSが教えてくれた生きる勇気〜
この間
トークジムで、受講生のiさんがある本の話をスピーチしていました。
『閉じ込めらた僕〜難病ALSが教えてくれた生きる勇気〜』
藤元健二さん
の闘病生活を赤裸々に綴った手記です。
トークジム終了後、iさんからその本を貰ったので読破しました。
ALS
筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)
という病気は、
お医者さんが最も罹りたくない病気でもあり
「悪魔の病」「神様が人類に与えた最大の試練」「永遠の金縛り状態」「ガラスの棺桶に生きたまま葬られる」
ALSという病を形容する表現が、本の中に綴られていました。
ALSという病気にかかったら脳は正常でも全身が動かなくなるから、プライバシーなんてものはないらしいです。
常に誰かが側についてないといけない
ALSが進行すると、
手足の運動障害、言語のコミュニケーション障害、嚥下障害、呼吸障害
4つの症状がすべてあらわれるようになります。
この本の最後の方では
藤元さんがついに気管切開手術をし、喋れなくなって、
コミュニケーションも何も取れない状態になり、今まで前向きだった藤元さんの心が恐怖に包まれ
Facebookで助けてくださいと叫び続ける描写が綴られていました。
正直、読んでて怖かったです。
病気の恐ろしさと
恐ろしくとも病気と闘う藤元さんの生き様が、プライバシーを隠すことなく有り有りと綴られていました。
読んでて怖かったけど、病気は誰にでも起こりうることで
自分の心がどれほど脆いものか
周りの人がどれほど有難い存在か
藤元さんの生き様を、リアルタイムで間近で見ているかのような
鼓動の聞こえる本でした。
『前向きですねと
言われることに
違和感がある
前以外に
どこを向くのだろう』
『時間がもったいない
人を少しずつ理解して
だんだん好きになっていくことをやめた
探りを入れない、疑わない
そんな時間はもったいない
いきなり大好き
I love you more』
『「ALSとは落語である」
立川談志師匠の名言に「落語は人間の業の肯定である」というものがある
ALSを生きるということは、まさしく「人間のすべての業の肯定」ではないか
身体の動きをすべて奪われ、一見人間らしい営みはすべてできなくなる
ところが内面的にはより一層人間らしくなっていく
精神的な営みは、より活発になっていく
そんな自分を自ら肯定し、介助者にも肯定してもらう
肯定してもらわなければならないことの大部分は、いやすべては「人間の業」ではないだろうか』
2017年3月31日
藤元健二さん 逝去
54歳という若さでした。
治療法が未だ見つかっていないこのALSは、様々な寄付金によって研究が進んでいるそう
アイス・バケツ・チャレンジも賛否両論あるそうですが
ALSの治療法が見つかるまで毎年8月にやることが世界的になっているとか
氷水を被るのは全然OKやけど、次に2〜3人指名しなきゃいけないってのが辛いな
喜んで被りそうな友達はおるけどな(・∀・)
信頼してるからこそ、
次にバトンを送れるわけですね。
この本のように、
バトンという本を遺して旅立たれた藤元さん
本人が望んでいたように
単なる頑張ってる闘病記だけではなく
現状の医療福祉の不備や矛盾を含めた主義主張も織り交ぜて
色んな角度から書かれた内容だと思いました。
どうか
心安らかにお眠りください。
合掌
最後までお読みいただきましてありがとうございます。【担当:吉岡】
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